活動を振り返って・6

【30代男性・自営業】
BLOG担当。
職場でPCが自由に使えるのと、はてなダイアリーを前から使っているのもあって、編集権限設定で編集許可ユーザーにしてもらって、途中からBLOG更新を担当する何人かの一人として記事を執筆・もしくは加筆修正しました。
修正時に文体はつとめて丁寧な、フラットなものにしました。親しげに語りかけるような文体では、その人の癖が出すぎてしまい、何かでその人がダウンしてしまった時に代わりの執筆者が真似できず、落差が大きくて困るだろうと思ったからです。あと、普段から妙に明るい文章でも、体力の限界や精神的に落ちているときでは辛くなるだろうというのもありました。そして(シンプソンズらしさというものからは遠ざかるのかもしれませんが)擬音や絵文字、掛け声を使わないようにして、文章としての読みやすさも一応、心がけました。プロではないのであまり自信はありませんが。
あとは「確定していることだけを書いてあるか」のチェックに気を使いました。期待させたり、必要以上に煽ったりするのは、うまくいかなかった場合に難しいことになるからです。
といって丁寧になりすぎても、かえって読みずらかったり、嫌味っぽく取られてしまうこともありうるので、その辺の調整が難しいところです。

【都内在住・30代男性】
「実際に行動することの大事さ」

私は今まで「抗議活動」というものに参加をしたこともありませんでした。「自分が行って何が出来るだろう?誰か得意そうな人に任せてその手伝いをするだけでも協力できればいいか?」と考えていました。そして、初めて「実働」の抗議活動に集まったのはたった4人だったのです。「面倒なことになったな〜」と思いました。しかし、「誰かを待っていたらシンプソンズが取り返しのつかないことになる、自分に悔いが残らないように頑張ろう」と思いました。そうでなければ、シンプソンズを見るたびに逃げた嫌な思い出が蘇ってしまうからです。

会の方針では「ファンの過激な行動で声優さん達に迷惑をかけたくない」ということを大事にしました。また、相手は利益を求めるために存在する企業なので利益活動として判断した方針を「気持ち」だけで覆すのは無理なので「現実的な行動」を重視することにしました。後の決起集会をきっかけに北海道から九州までのファンがシンプソンズのために実際に行動をおこしました。「現実的な行動」とは例えば、企業からの回答を引き出すためには公開質問を申し入れます。ですが、相手がコチラの存在に気づいてくれなければ回答をすることも出来ません。だから、「書留」+「配達証明」で郵送を行いました。私達には特別な「コネ」「スキル」などはありませんでした。それでも、社会人としての「知識」と「経験」がありました。

話し合いをする時は相手がいます。大事なことは「約束は絶対に守る」 「口先でなく行動で信頼を得る」 「ウソをつかない」 です。
個人情報や企業機密を漏洩したり、嘘をつくような人に誰も心を開いて大事なことを話しません。本来、友好関係であるべきシンプソンズファンとFOXの歴史が始まることに重大な責任を感じ、信用とシンプソンズの未来を失わないように心がけました。

考える会は、声優を変更した理由を様々な点から質問し、それが「マーケティングによる判断」という回答を得ました。20世紀FOXは日本のシンプソンズファンの「実数」を知りませんでした。実数を知らないマーケティングなど、社会人なら何の意味を成さないことを知っています。ファンを切り捨てる事がどれだけ企業の損失であるか?ファンを取り込めばどれだけの利益を得る事が出来るか?「ファンの実数」を証明するため、アンケートやmixi利用者でデータを集計し、シンプソンズのファン数を調査しました。
結果としてアンケート数は3000人を越しました。3000人もアンケートをとることなど、まずありません。貴重なこのマーケティングデータは「真のマーケティングデータ」として20世紀FOX映画がTV声優版の上映の有益性を判断する指針として提出し、今後の判断をゆだねています。
世間には、抗議活動を続けて日本でのシンプソンズ自体が衰退するという意見もありましたが、私はこの判断は間違っていると信じていました。それは、「NO」と言わなければ相手に「拒絶」の意思は伝わらないからです。黙っていて、解決するならば、8/15の声優変更直後に、元のTV声優さんたちに戻っていたはずです。何も行動しなければ絶対にTV声優さんのDVDでの復帰はありえませんでした。「実際に映画を観てから」などと言っている時間も無かったのです。世間には「放っておいてもDVDは出る予定だったんだよ」と言っている人もいますが、それは「人の心」というものがまるで分かっていない意見です。

15年間も家族を演じ続けた声優さんたちが本当の「家族」のように、「声優」という仕事に「誇り」を持って打ち込みつづけてきたことに気づいていないだけです。

それを証明するような事が後に分かりました。大平透さんがホーマー役を引退するつもりであった事が大平さん自身から考える会に語られたからです。

声優さんという表に出てこない陰の功労者にはなかなかファンの声も届いていなかったと思います。私達ファンが日ごろからもっと、感謝の声を伝えていれば声優変更も起きなかったかもしれません。しかし、実際に行動を起こしたことで最悪のタイムリミットにギリギリで間に合ったのです。

私は一生忘れません、大平さんからホーマーの声で語れたこの言葉を
「ファンの皆さんの声が届いたから、私は今回の仕事を受けたんだよ。
本当は、今後はホーマー・シンプソン役を降りるつもりだったんだ。
声優の仕事を長年やってきたが、こんなに嬉しかったことはない。」

あの時、抗議のイラストを描かなければ、あの時、集会に行かなければ、あの時、面倒くさくなって放り出していればこの言葉を聞くことは出来なかったでしょう。

「やれない」と「やらない」は別の言葉です。自分がやりたくないことは他人もやりたくありません。
考えているだけでは世の中は変わりません。実際に行動しましょう!何かが変わるはずです。