「ビッグイシュー日本版」に「ザ・シンプソンズ」の記事が掲載されました。

みなさま、「ビッグイシュー THE BIG ISSUE」と言う雑誌をご存知でしょうか?
この雑誌に「ザ・シンプソンズ」の記事が載ったとの情報を聞いた時、ある光景を思い出しました。新宿駅南口から高島屋タイムズスクエアに向かう途中、甲州街道近くでいつも立っているホームレス風のおじさん。そのおじさんが、その雑誌を売っていました。
急いで新宿駅南口から甲州街道に出ると、黄色い、見覚えのあるキャラクターが表紙の「ビッグイシュー」をもったおじさんが立っていました。早速、1冊買い求め、その場で読みました。

THE BIG ISSUE JAPAN 85号。
正直、驚きました。こんなに素晴らしい記事が読めるとは思っていなかったからです。
いままで、「ビッグイシュー」の前を何度も素通りしていた自分がなんともったいないことをしたのかと思いました。この雑誌はホームレスの仕事をつくり自立を応援するために販売されており、1冊の料金300円のうち、160円が販売者の収入になることでホームレスの支援をしているのです。一般の書店では販売していないので、購入希望の方はHPの「販売場所」から探しに行ってください。遠隔地の方は5冊以上から通信販売でバックナンバーを購入する事が出来るそうです。

http://www.bigissue.jp/
シンプソンズの記事はライターのジェームス・モットラム氏による原作者マット・グレイニングと制作者アル・ジーンへのインタビューです。
注目したいところはシンプソンズMOVIEの映画化に向けてのアイデアを出し始めたのが2003年。アル・ジーンは映画化に向けて、いつもの「TV」ではなく「映画館」で観ることを意識し、心を尽くしたこと、マットは20年間もシンプソンズを続ける事が出来た秘訣について語っています。
特に読み応えがあったのは、シンプソンズファンに対して行われた「極秘試写会」です。ファンは「この試写のことは話さない」という宣誓をしてから、大部分が未完成の映画を観たのです。そこまでして「ファンの反応が見たい」製作者と、その気持ちに応えて「秘密を守る」ファンとの、「お互いを信じる」気持ちを強く感じさせるエピソードです。

日本でのシンプソンズも、FOXとファンがアメリカのような信頼関係を築いていきたいですね。

ビッグイシューさん、ありがとうございました!

「意思表明を受けて」

この日会場にいた、考える会のメンバーは大平さんからのお言葉に感動し、涙を流す者が大勢おりました。
けっして容易ではない抗議活動を、TV声優さんの復活を願って頑張り続けたメンバーにとって、大平さんの語る言葉は深く心に響き、自然と涙が出てくるのです。やはり、プロの声優さんの「声」には素人には遠く及ばない、心を動かすエネルギーが込められていると確信しました。そして、吹替えという仕事は「魂」を込める仕事であるとあらためて分かりました。
大平さんの『斬り合ってはいけない』というお言葉を受け、この日から使うために用意した署名用紙とハガキ2000枚は日の目を見ることはなくなりました。正直なところ、メンバーの中にはそれに対する葛藤も少なからずありました。しかし、これを用意するまでの活動で、声優の皆さんがDVDで復活できたのだと、刀を鞘から抜かずに済んだのだとも思います。
そしてこの日、声優変更を考える会から大平透さんと日俳連の皆様に、街頭署名活動の時にユニフォームとして着るために作ったTシャツをプレゼントしました。

シンプソンズのシンボルカラーである黄色のTシャツに袖を通して嬉しそうに微笑む大平さんは、

私達の大好きな、本物のホーマー・シンプソンでした。











リチャード・サカイ Richard Sakai氏へのメッセージをお願いします。
http://blog.goo.ne.jp/bluela/e/7f7c95aa46b0baaf06c9c02fc8b178e1

「10月26日夜6時」



おはようございます。
私がホーマー・シンプソンの、大平透でございます。


今日お集まりいただいたのは、本当に、皆さんのお力で、ここまで来られたと。本当に感謝の気持ちで一杯です。
本当に、皆さんのお力というものの強大さを、今さらのように私は、感じております。
本来は、真っ先に私が出て行かなきゃいけなかったんだけど、私は一歩引いて、動きを見て、色んなとこから入る情報を整理して、最後の最後、マット・グレイニングに直談判してでも、切り札になろうと、そういうつもりでいたんです。
だから表に出ないで……でも段々皆さんの、『何とか、レギュラーキャスティングでやれ!』という、そういう気持ちを伺ってきて、やっぱり、やらなきゃなんないと。
そして誤解のないように申し上げておきますけども、キャスティングがああいう状態になった時点で、
(出演された声優さんの中には)マネージャーを通して『映画の仕事が来たよ』『はいよ』っていうんで、簡単に受けてしまった人もいるし、『え、どうなってんだ』ってんで色々探って、『あ、それじゃ俺は出ない』って人もいました。
これは私、差別する気は毛頭ありません。みんな仕事として受けているんですから、マネージャーが悪いわけでも、その声優さんが悪いわけでもない。それだけはどうぞ、誤解なさらないようにしてください。みんな生活のために、働いているんですからね。
まあそれ以上に、損得云々に関係のないっていうか、損してもあんまり得のない、ファンの皆さんが、これだけ力を入れてくだすって、私は、これはこのまま
(斬り合う動作)こうやってたんじゃあ、おさまりつかないと。大人の喧嘩ってのはね、最後まで斬り合っちゃいけないんですよ。
で、それを私はいちばん危惧して、SERIZO君にもそれを言って、何とか大人の解決で、振り上げた拳は、うまくおさめるように…これ、拳を持ち上げたら
(と実際に腕を上げる)、殴るしかないんです、だけどそれを、うまく(振り上げた手を踊るような動作に変え)『ウ〜ウ〜ウ〜ウ』つって(拳を懐におさめる)こうね(笑)、おさめるのが大人。
そう思ったから、私は乗り出してきて、そして、今日、
お話をこれからする、テーマでもある、この、今日きたばっかりです。

DVD、シンプソンズの。



(一同、溜息)


チェックしてみたら(と脚本のページをめくる)こんなに出番があるんだよね!
誰かのブログに『大平透は高齢で…』なんて書いてあったけども(笑)
(『とんでもない!』の声)。高齢なんですよ(笑)。78歳ですからね。もう、本当に、やりたかないんですよ(笑)。だから、文句言われたらね、『ああ、降りるよ』っていつでも言うつもりで(笑)。平気なんだ、そんなことは。うん、まあ、降りたら他の声優さんにね、迷惑かかるから、降りませんよ、頑張りますけど、
歌まであるんだよね!
(会場・歓声・拍手)…この歳でね、オタマジャクシね…それで、一城みゆ希があれ、歌手だからね。もともと、NHK*1で『ヤングなんとか』*2で歌ってたんだから、うまいんだ、こいつが。うちのカラオケなんかだといつも95点とかね(会場・笑い)、癪にさわる点数取ってんだ(笑)。それが、一城が私のことを教えるからって担当者が言うから、「そんなんじゃダメだ」って、ちゃんと、プロを呼んできてと。今の歌い手さんていうのはこんな(親指と人差し指で短さを示し)小節ずつ、ほんのチョコチョコをつないで、完全に、歌になっちゃうんだよね。私はね、このDVDと同じ人が演出するディズニーの番組で、歌うたったんですよ。ちゃんとね、本職がきて、こうやって繋げてたら『おう俺ぁ歌うめえじゃないか』なぁんていう(笑)くらいね、うまく歌えたの。で、その前のあの…クリスマスの…人形の…なんだっけ…『ナイトメアー・ビフォア・クリスマス』の、メイヤーをやったとき、あのときは悲惨だったね(笑)。もうディズニーの歌って難しいんだよね、オペラみたいで。そんなこともあったけど、あんときにちゃんと、こういう先生が来てくれたら俺は苦労しなかったのにと(笑)…すいません脱線して(会場・笑い)、で、
まず、ありがとうございましたと本当に感謝の気持ちと同時に、
いよいよ、10月30日から、このDVDの録音に入ります。
どうぞそれを、了承してください。
その代わりといっちゃあなんですが、何か、出来る形で、ファンの皆さんにお礼がしたいんです。
それが私の願いであり、で、皆さんにどうぞ、それを楽しみにしてください、それを言いたかったんですよ。
今まで皆さんが集まりやなんかで、カンパして、会場費や何か払ってるのを私、知っています。
そんなにまでしてね、私ら声優を応援してくださってる皆さんに対してね、感謝の気持ちを表したいんです。
だから、ひとつ、感謝の気持ちと同時に、どうぞこの、発進をね、祝ってやってほしいんです。
それが今日の、実は、お願いだったんです。
たったそれだけのことにね、こんなに足を運んでいただいて、本当に申し訳ないと思ってます。
…二十何年まえにね、大学生の女の子が、『大平透ファンクラブ』ってのを作りたいって来たんですよ。だから『あんた学生だろ?そんなね、プロの世界に足を踏み込むんじゃないよ』って叱ったんですよ。まあその子は、今も放送局に勤めて、広報をやってますけどね。で、叱ったんですけども、その頃は、パソコンなんてものが流行ってないから、それこそ、ガリ版刷りの、絵は手で描きーの、パンフレット配るだけのファンクラブでしたよ。で、結婚したりなんかして、いた子がみんなバラバラになって、とうとう、消えましたけどね…
だから私は、その時代のファンクラブを知ってるだけに、
まあなんて大勢の方が…尋常な気持ちじゃなくね…
シンプソンズを応援してくださってるってことにね、ほんとに涙が出るほど、感謝してますよ。
これは私ひとりじゃない、一城みゆ希も…あれは私のことをどこでも、新宿の駅でもどこでも、『パパ、パパ』言うからね
(会場・笑い)、それを言われると困るんだけどね(笑)、そりゃ、この(脚本を示し)中ではパパかもしれないけどね!
だけど、まあ本当にね、ファミリーなんです。みんな、これ(シンプソンズ)に出てる人間どもが、ファミリーで、やってます。
ですから、皆さんも今度一緒にファミリーになっていただいて、
先々は先々で、また考えるとして、小規模でもいいじゃない、
ともかく、これがおさまって、全部終わったら、
ぜひそれを企画して、実行に移しますから、
どうぞひとつ、それを楽しみにしていてください。


(深々と頭を下げ)ありがとうございます!






*1:番組名『ステージ101

*2:ヤング101

「10月15日から10月26日まで」

(※id:SERIZO:20071215:p2の続きです。)
署名活動への準備がほぼ終わった10月15日、突然、大平透さんから連絡が入りました。
そして、大平さんご自身から考える会に、
考える会のメンバーに直接会ってお礼を言いたい。
ザ・シンプソンズMOVIE』のアフレコを始めることの了承をいただきたい

と、驚くことを告げられました。
(関連・id:SERIZO:20071107:1194443682)
私達にそんな了承をとる必要などないのですが、大平さんは、それではTV声優復活のために頑張って活動をしてくれたファンに筋が通らないと、義理を立てていただいたのです。
声優変更を考える会のメンバーは20〜40代の学生・社会人で、北は北海道、南は九州までいます。出来るだけ多くのメンバーが集まる事ができる最良の日は、署名活動を予定していた東京国際映画祭ザ・シンプソンズMOVIEが上映される2007年10月26日(金)でした。
大平さんと考える会が出会う場は日本俳優連合(通称・日俳連)さまに用意していただきました。そして常務理事の方々に立会人として出席していただきました。この場を借りてお礼を申し上げます。
考える会の出席者は都合をつける事ができたメンバー約30人。うち関西からは2人。飛行機で駆けつけたメンバーもいました。
前置きが長くなりました。
それでは10月26日、DVDのアフレコを開始する直前の、大平透さんのお言葉を掲載させていただきます。

署名活動について

声優変更を考える会では、声優変更に対するファンの反対の声を届ける手段としてweb上で署名を集めていましたが、それとは別に、街頭での署名活動も計画していました。
街頭でメンバーが揃いのユニフォームを着て署名活動をして注目を集め、声優変更問題を知らない人たちに対しても広くアピールする事が出来るからです。
計画ではTV版声優陣の皆さんが復帰できるまで、週末に都市部の繁華街で署名を集めていく予定でした。
しかし、この署名活動は実施寸前まで準備ができていたのですが、「ある理由」のため、幻の計画に終わりました。
考える会としては実施せずに終わってしまった計画ですが、今後、同じ様な問題が起こったときに実際に活動を行われる方に参考にしていただければと思い、発表させていただきます。
※街頭での署名活動は道路使用許可が必要です。私有地での署名活動は権利者の許可が必要になります。無許可での署名活動は推奨しません。ご注意ください。

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